俺様!何様?執事サマ!?



私が口を尖らせると「悪い悪い」と頭をなでる。



「なんで笑うの」

「くだらねーから」

「くだらなくないよ」

「あー?くだらねーだろ」

なんで。





「………だから、俺は愛しかいらないって言ったろ。他のはどーでもいいんだよ、何度も言わせんなバカ」





そう言って、ごしごしと私の目元をふく。






…………反則だ。



なんで、そんな恥ずかしいこと、真顔で。



一気に血がめぐって、顔があつい。



嬉しくて、もっと涙でてきた。





「……はは…ぶっさいく」

「爽の…せい…っ」

「はいはい」





そうして笑って、また、抱きしめてくれた。


< 324 / 335 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop