俺様!何様?執事サマ!?
3.執事なんて、いらないし!!
学校。
――チュンチュン。
遠くで雀が鳴いている。
目を閉じていてもまぶしい朝の日差しが憎い。
「…様。…嬢様…」
近くで声。
朝からうざいくらいに、甘ったるい声色。
「…だ、れぇ…?」
お母さんじゃなくて……
男の人の、声。
手探りで探すが、手は宙をさまようだけ。
そうとう近いのか、その人の呼吸の音まで聞こえてくる。