特別編†チョコレートとキミ†春輝 side
そのメールを読んだ途端マズいと思った。
瑠雨完全に誤解してる。
気づけば俺は瑠雨に電話をかけていた…。
『瑠雨?』
瑠雨が何か言葉を発する前に
焦り気味に名前を呼んだ。
「もしもし春輝?…どうしたの?電話なんて…」
『瑠雨…勘違いしてるよ。いや…俺のせいなんだけど…。』
うまく言葉が出ない俺…。
かっこわりぃ…。
一人パニクってバカみてぇ。
「春輝…ゆっくりでいいよ?今の春輝完全にテンパってるから…ちゃんと私が理解できるように話してね?」
そんな俺をなだめるかのように冷静な瑠雨の声が俺の耳に響く。
『ごめん。えっと…だから…その…』
「うん?」
『本当はその…だから…』
「うん?」
だー!!やっぱ言えねぇ!!
言えるわけねぇ!!
『っつ…だ~!もう!!言えねぇ!!やっぱ何でもねぇ!!』
ブチッ
俺は一方的に電話を切ってしまった。