許嫁
「いいの?好きなんでしょ」


春樹は残りのお弁当を平らげながら言う。


「・・・」


「えっ、健太って、そうだったの?」


雪乃は驚いた様子で手を止める。


「・・・なんだよ。文句あるのか」


「別にないけど、どうして?」


あまり一緒にいたところを見たことがない。


「約束だから」


「約束?」


「あぁ、明日わかるよ」


そういって健太はパソコンを閉じるとどこかに行ってしまった。
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