許嫁
「僕が誘ったし、おごるから、きがねなく食べて」


「えっ、でも」


おごってもらう理由が特に見つからない。


「え!?マジで。じゃあ、とりあえず、ミートソーススパゲッティーにチーズとトマトのピッツア。サイドは、ガーリックポテトにチーズの盛り合わせ。飲み物はウーロン茶。デザートは後で頼むから」


「・・・なんで雪乃がいるの」


テスト終了と同時くらいに春樹が迎えにきた。


ちょうど居合わせた雪乃は当然ついてくる。


「いいじゃない。凛だけ誘って私は誘えないわけ?」


「僕は凛と2人で話しがしたいんだ。それと自分の分は自分で払ってね」


「凛にはおごるのに私にはおごってくれないわけ?」


あまりに理不尽だ。
< 52 / 123 >

この作品をシェア

pagetop