空色

｢ゴメンッ
あたし、国光が好き!!
陸も好きなんだけど、なんか違う好きなんだ。
だから…｣

陸の肩を押し返して、一息で言う。


『やっと言えたね、それが水上さんの本音だろ？』


いやー、一時は焦ったよと言う陸の顔には笑いさえあり、まるで…


｢知ってたの？｣
『うん』

まさか…

『二人とも面白いくらい引っ掛かるんだもん』

こ、こいつは…!!


『でも、わかったでしょ、自分の気持ち』

まぁ、そうだけど！

『じゃあ、本当に伝えなきゃいけない奴がいるんじゃないのかな。』

｢それって｣

『君の亊、もっと大事にしてるやつ』