water song(みずうた)
むむむ…。

眉間にシワをよせて思い悩む。

ふと、先程まで着ていた服と靴が目に付いた。

(売れば、高く売れるかも)

「あー、リールさん?」

セリに顔を向けると、困った顔で笑っていた。

「服と靴は、売れませんよ?」

「なんで?」

「バレると思いますよ、街長に」

(そっか…高級故に高く売れるけど、アシがつきやすい…と)

「別の街に行くなら、そっちで売れば良いのじゃ無いかしら?」

シアさんの言葉に頷くセリ。

「あ、それなら大丈夫かも。」

よし、解決。…ってもとのお金の問題は解決して無かった…。

「お金…。」

呟くと、セリが笑った。

「そっか、リールさんてば、それを悩んでいたんですね」

うん…と頷いた所で、突然。


バーン!


大きな音を立てて、扉が開く。

ついで。

「心配ご無用!全てボクが用立てたね」

何か聞いた事のある声。

慌ててそちらを見ると、ゼルドさんが居た。
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