water song(みずうた)
シンプルに塩焼きされた魚と、少し濃いめの味で甘辛く煮付けられた魚の料理があった。

本来はどちらか一種類の料理を選ぶようであったが、ガルンと私、二人居たので両方一つずつ持って来てくれたらしい。

他に、サラダと焼きたてパン。
パンも二種類で、フカフカのパンと、少し固めのパリッとしたパン。

私は固めのパンが好きだ。噛んでいると味が出る。

よく、肉や魚、卵を乗せて食べたりもする。

「両方二人で食べてみて、旨い方を追加で頼もうぜ。」

ガルンは、本当に幸せそうにご飯を食べる。

私は、あまり食べない方だが、ガルンを見ていると、いつも多く食べてしまう。

まず、塩焼きの魚を食べてみた。

シンプルな味付けで、魚本来の旨味が引き出され、いくらでも食べられそうだ。

「煮付けも食べてみろよ、味がしみているし、絶妙な味付けで旨いぞ」

ガルンは煮付けを気に入ったようだ。

"誰かと一緒に食事をするのは、何よりのスパイスだ。"

という話を聞いた事が有るが、本当にその通りだと思う。

まぁ、これがガルン以外と…例えば、砂漠でであった盗賊と…だったら、全く違っただろうけど。

ガルンと出会えた事を、誰にともなく感謝した。
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