Bitter Chocolate
 勿論、ホワイトデーなんて待てない俺は月曜にこのプレゼントの、いや大槻の心に応える気満々で笑ってみせる。

 今でもいいけど手ぶらで言葉だけで応じてしまうのも勿体無かったから。

 俺の月曜に、という言葉を聞いた大槻がほんの少しだけ寂しそうに笑った気がした。

 だけどそれは一瞬のことで。



 「…うん、ありがと」



 そう満開の桜みたいな笑顔を見せた。

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