BLUE

公園を出て少しするとあたしは
走り疲れて力なく歩いた


涙が後から後からぽろぽろ
出てきて止まらない



「モモちゃん…」

「モモちゃん モモちゃん モモちゃん」


分かってる
もうあたしはいらないって

でも呼ばずにいられないよ


「モモちゃん モモちゃん…」


「…モモちゃん…」



涙が邪魔して
うまく喋れない


「…モモ…ちゃあん…」



「アオ!」

息を切らしながら誰かが
あたしの名前を叫んだ



どうしよ…振り向けない…



その誰かはあたしのそばに
走ってきて…

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