BLUE
「アオは? どんな字?」
「あたしの名前はひらがな
…色んな字のアオがあるけど
全部のアオを持ったような
広いアオになってほしいって…」
パパがつけてくれた
「確かにアオは色んなアオ
持ってると思うよ」
モモちゃんの青い目が
あたしをじっと見つめる
「モモちゃんの目も
色んなアオ持ってるね」
一瞬
青い目が曇った気がした
「俺はこの目 嫌いだよ」
モモちゃんはつらそうに
そうつぶやいた