BLUE

あたしはとにかく歩いた

頭の中がぐしゃぐしゃして
なんかじっとしてられない

歩くことに集中すれば
少しは頭の中もすっきり
片付くと思えた




―気づけばもう夕暮れで

あたしを汗でびしょ濡れにした
お日さまも隣の町のビルに
消えていくとこだった


夏の夕日は何とも言えない
きれいで

その瞬間―
夕日を眺めていた
その瞬間だけは

あたしの頭の中の
時計も針を止めた

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