Boys be Ambitious!
「はーぁ……マジめんくさ……」

克博はため息を吐き、希望調査の紙を丸めてポケットにしまった。

何分か経ち、担任が収集を呼び掛けた。
集まったのはほんの数枚だけ。
生徒たちの周りには紙が丸められて捨てられていた。
担任は呆れ顔でプリントをまとめるとそのまま教室を出ていった。

それを見計らって生徒たちは騒ぎ始めた。

「なぁなぁ、克博! 今日クラブ行くんだけど、一緒行かん!?」

隣の席の小田が克博に話しかけた。

「は? 悪ぃけど俺そんな暇やねーし」

克博はタバコをくわえると火を付けた。
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