DreamLOVE
思い
「海ー!!食堂行こうっ」

大声で私を呼んでいるのは西野真希。POP系の明るい子だ。

「ちょっと待ってぇー」 私は鞄をあさって財布を探す。

「もー。パン売り切れちゃうよ」
真希は少し怒りながら言う。

臨明高等学校1年。

山岸海

大抵、真希と2人でいる。
「ごめん〜」


食堂にはもう沢山の生徒が並んでいた。

私達も一番後ろに並ぶ。

「海は夏休み何か予定あるの〜?」

「んー…。今んとこはないかな、」
もうすぐ夏休みを迎える。彼氏のいない私には特に予定もなかった。

「じゃあさッ!!一緒に海にでも行こうか!」
真希は目を輝かせながら言う。

「でも真希には達也がいるでしょ」

達也とは私達と同じクラスで、真希の彼氏だ。

「大丈夫!!あたしがそれまでに海にピッタリの男さがしてあげるから!」

真希は自信満々に言う。

…心配だなぁ、


「山岸さん」
真希と話していると、後ろから誰かに肩をたたかれた
「あっ!先輩」
振り向くと、同じ吹奏楽部でサックスを担当している坂部先輩が立っていた。

坂部拓也

私が入部したての頃お世話になった先輩。
外見、あまり派手ではなくおとなしい性格だ。

「今日の練習、第二教室になったから」

「あっ…。はい!」
先輩はそれだけ言うと自分の座っていた場所に戻って行った。






< 1 / 5 >

この作品をシェア

pagetop