ツンデレ彼女を監禁して

「…………。先輩、笑いましたか?」


「気のせいだ」


言う先輩は、いつもの済ました顔をしていた


いつもながらの凛々しい顔


彼女に絶対紹介したくない男ベスト1、みたいなぐらいにカッコいい先輩だ


にして、性格がむちゃくちゃ頼りがいがある兄貴だから、俺にとってこの先輩は憧れでもあった


ああ、その憧れの先輩が俺の不幸話を笑う訳がないっ


幻聴聞くほど、ストレスたまってんだなぁ、俺


「その彼女、格闘技でもやっているのか」


「へ……。あ、格闘技っつーか、護身術ですね。父親が刑事やっているらしくて、小さい頃からやっているそうです。

マジ、ハンパねぇですよ」


普通の男――確実に俺よりは強い彼女


まあ確かに、彼女ぐらいの美人さんは護身術を身につけておかなきゃ何かと危険だろう


護身術と聞いて、先輩はほう。と感慨深げだった


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