ツンデレ彼女を監禁して



(五)


夕暮れ

お腹減ったわ、という彼女の意見から夕食を作ることになった


「へぇ。かなり入っているのね。……詰め込みすぎじゃないの」


冷蔵庫を開けながら、彼女はそんなことを言っていた


それに一つ、訂正を入れておく


「監禁の為だ。昨日の内に詰め込みを――ちょ、待て、早まるな!」


話しを中断させるほどの驚きがあった


包丁
それを持つ彼女が、俺に


「玉ねぎ切ってよ」


「は、へ……。ああ、何だ」


とんだ誤解だぜ、と汗を拭った


渡された玉ねぎと包丁


まあ、切れと言われたからには切るが


「何、作るんだ?」


「オムライスよ、オムライス。玉ねぎみじん切りにして」


「……お前が作ったりとか、は」


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