ツンデレ彼女を監禁して
不信がるも、他意はないらしく彼女は浴室に向かった


しばらくして、シャワーの音

ザァザァ、というその音に呼応するように


ドクドク、と鳴る心臓

負傷した傷から血が流れる音じゃなく、ましてや先刻の精神攻撃に死にそうになっている訳じゃない


身を強ばらせて俺は、意も言えぬ気持ちになっていた


照れるのか、恥じるのか……あれ、どっちも同じじゃね

ともかくも、緊張めいたものが心臓を鳴らしていた


不純じゃないんだ、俺は


しかして、男ならば想像してしまうし、入っているのが彼女となれば余計に……


「な……なむあみだぶつ」


昔、お坊さんはお経を読み不純な思いを浄化したという


不慣れにも言ってみるが……んなもんで、心は浄化されねぇよっ


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