ツンデレ彼女を監禁して
さながら、和製ジョージ・クルーニー


ボンドっ、とか言ってサインも貰いたくなってしまう渋いおじさんなんだが


「お、おお、お早うございますっ」


緊張しすぎだ、俺

親分を前にした舎弟みたいな挨拶になるが、こうにもなってしまう


「何してんだ、こんな所で。千鳥、呼んでくるかい?」


「いえ、いや、滅相もないっ。千鳥……さんを待っているだけなんで!」


緊張もする
何せ、この方こそ千鳥の父親

やがては、俺のお義父さんとなる人なんだから


今まで会ったのは一回しかなく、まだ慣れていないのだが


「何も中で待っていたらいいだろう。茶ぁ、ぐらい淹れるぞ、セイギ君」


お義父さんっ
と感動するくらいにこの人は優しかった


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