ツンデレ彼女を監禁して
寂しいには違いない


分かりやすいその心情


それに何を……いや、出来ることなんて決まっている


「す……、凄いよなっ、留学なんて」


「え……?」


「いや、だからさ。留学だなんてすっげー頭いい奴が行くだろ?

それを言ったらさ、お前の友達は天才だって。類友とか言うけど、正にそれじゃんか。

どうするよっ、あっちの大学でノーベル賞とかとったら。友達が留学しただけでも、凄いことなのに」


「……ふっ、そんな訳ないじゃない」


有り得ないと言いながら、彼女は笑っていた


で、新たに俺には思うことがあった


「やっぱ、そっちがいい」


「何が?」


「顔。確かに別れは辛いかもしんねぇけど……。もうあんな顔すんなよ、友達、見たら泣くぞ」


友達ではなく、俺だ


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