ツンデレ彼女を監禁して
呼ばれたのは時任だが、間近でした声の為、俺も後ろを振り向いた


目が合ったのは、高い声の通りに女性


「あ……。こんにちは」


「……ああ、どうも」


挨拶を返すのに間があったのは理由がある


恐らくは時任の彼女だろう

聞いた外見が正にそれなんだが、印象が違う


あいつが言う『彼女』というのは、ツンデレ……もとい、いつも怒っていて、出来る女みたいな感じだと聞いていたのだが


今、俺が見ている彼女は、何というか、おしとやかな感じだ


素直そうないい子


男一人を背負い投げするなんて到底思えない


違う人か、と思っていれば


「ち、千鳥!どうしたんだよ」


席を立ち、慌てふためく時任


名前が合致した

だからこそ、この女は時任の『彼女』なんだろうが


「あ、あの……。話が……」


やはり印象(そうぞう)が崩された


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