天国からの贈り物(実話)
それは卓也が亡くなって四年が過ぎた頃だった



この日は里沙と久しぶりのデートだった


里沙が結婚して食事とかは、たまにてしたけど行楽地に出掛けることは、滅多に無かった



『きゃあ〜!!!!!もう一回乗ろう!!』


あたし達はいい歳して、まるで子供のように遊園地でのアトラクションを楽しんでいた


『麗奈も早く幸せにならなきゃ!結婚もいいもんだよ』


観覧車に揺られながら里沙が言った


『…卓也が忘れられないんだ』


麗奈の答えはいつも同じだった


最愛の卓也を亡くして四年が経つのに


卓也への想いを消してくれるような人はそう簡単にいなかった


麗奈自身が卓也以外を拒否していたのかもしれない





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