天国からの贈り物(実話)
少し弱まっていた雨も次第に激しくなってきた


『卓也また来るね…てか今から卓也の家で御馳走食べるんだよ!卓也の命日だもんね』



麗奈は手を覆ってロウソクの火を消そうとした



卓也のお墓は雨でも線香やロウソクが燈せるようにお父さんが小さな屋根を付けてくれた


『あれ…消えない』


何度、手を覆ってもロウソクの火は消えなかった


甘えん坊の卓也の事だから、きっと


「まだ帰らなで」


って言ってるんだと思いあたしは墓の前にまた座った






< 48 / 78 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop