あたしの余命はあと半年
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あたし達は、レントゲンを撮り終わってまた待合室で待たされている。

「もぉー。レントゲンなんか、一生撮らないー!」

「どうしたの?美奈。」

「だって、台がめっちゃ冷たいんだよー。」

「もぉ、美奈ってば…。ふふふ。」

あたしのバカ発言に笑うお母さんを見てると、あたしってまだ子供だな。って思う。


「谷岡さーん。どうぞー。」

「はーい。」


「…………。」

先生はさっきから、あたしのレントゲン写真を眺めてばっか…。

うぅ…。沈黙きらーいっ!!
あたしがそんな事を考えていると、先生は落ち着いた口調で喋った。

「谷岡さん、あなたは癌です…。」







……は?癌…?

「しかも、もうかなり手遅れの状態で、手術は不可能です…。」

「え…。う…嘘でしょ?っねぇ!嘘でしょ?!」

「……。」

あたしが聞いても、先生はただ静かに首を振るだけだった。

「なんで…。なんで美奈が…っ!!」

お母さんは、床につっぷして泣き崩れてしまった…。


何であたしが癌なんか…。あたし、そんなに悪いことしたっけ?
なんで…なんで?
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