【短編】彼のため[続編2追加]
「俺、キャーキャー言われるわりに告白されてないだろ?」


そう言えば、そうかも。


告白されてるなんて聞いたことない。


「なんで?」


「さくだって、告白されてないだろ?」


「そうだけど。私は、かわいくないし、告白されるわけないでしょ?」


私と太地は、別でしょ。


「あのなー。」


太地は、そんな私の言葉を聞いてうなだれていた。


「?」


私は、首を傾げた。


わからないもの。


「俺らを周りからなんて言われてるか知ってるか?」


「知らない。けど、太地は王子でしょ?」


爽やかにサッカーをやってるのを見てた一部の女子がそう言いだしたのがきっかけ。


「なら、わかるだろ?」


「わかんないよ。わかるわけないでしょ?」


「俺が王子なら、さくは姫。」


「あ、あり得ないから。」


太地が冗談を言うだなんて。


「俺らは、学校1のベストカップルって言われてるのに。」


つき合ってたら、嬉しいよ。


けど、違うし。


「私、知らないよ。」


太地は、否定しないのかな?


「さくは、疎いんだから。」


「だって....。てか、なんで太地は否定しないの?」
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