出会う確率の方程式
「あなた方も、一枚岩ではないってことをね」

太田はクスッと笑い、

「まあ〜あたし達は、どっちでもいいんだけど…」

勇気は、振り向いた。

思わず握り締めた拳に気付き、太田は組んでいた腕を外した。

「あたしを始末する気?そうなれば…攻撃が始まるだけよ」

そして、勇気に向かって、手を差し出した。

そこに浮かぶカプセルを見て、勇気の顔色が変わった。

「このカプセルは、あたしの命がなくなれば、すぐに時の果てに飛んでいく」
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