出会う確率の方程式
「ったく!」

勇気もジャンプすると、月に向かって飛んだ。

一気に、雲を突き抜けるとメグに追いついた。

「さすがね」

メグは雲の上で腕を組ながら、感心したように頷いた。

「なぜ、この時間にいる!」

勇気は、メグを睨んだ。

上空の月に、手に届くんじゃないかと思う程、大きく近く見えた。

勇気の剣幕に、逆にメグがキレた。

「それは、こっちの台詞よ!」

メグが突きだした手のひらから、サイコキネッシスが放たれ、

勇気を突き飛ばした。

「あんたの考えが、あたし達ミュータント!すべての意志だと思うな!」

「な」

その言葉にショックを受け、一瞬だけ自失呆然となった勇気の後ろに、

メグはテレポートをした。
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