出会う確率の方程式
「メグ…」

あたしは、勇気の呼吸を感じながら、

目をつぶった。

あの子を探しに来たのに…あたしは勇気といた。

あの子に、高橋くんのことを言われたのに、

あたしは勇気といる。


だけど、後ろめたい気持ちはなかった。

それが、あたしの答えだから。

今日、学校に行ったら、

メグに伝えよう…すべてを。

あたしに、好きな人ができたことを。

その人は…普通じゃないけど、

大好きなんだと。

そうメグに伝えたかった。

朝焼けが少し落ち着くと、

またあたしはうとうとと…眠りに入ってしまった。


それから、数分後、

勇気が目を覚ました。
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