出会う確率の方程式
「そう!自らの意志を強く持ち、己を保つか!それとも、未来の記憶を捨て、この時代にのまれて、生きていくか!その二つしか、過去にいれる方法はないのだよ」

ユウヤは、残りの三人を押し退けて、あたし達の前に来た。


「時も意思を持っている。我々のような心ではないけど。過去から、未来に流れていくという意思」

勇気はそこまで言うと、ユウヤを睨み、

「その意思に気づいたのが…お前の祖先」

「それは、君の子供でもある」

「!?」

驚いた顔をする勇気に、ユウヤは笑った。

「おやおや〜。知らなかったとでもいうのかい?ハハハ!鈍感だな…アダムは!」
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