出会う確率の方程式
「そんなこと…させるか!」

勇気も拳を握りしめると、光を纏ったパンチで、ユウヤの拳を迎え撃った。

「フン!」

ユウヤは、鼻を鳴らした。

ユウヤの拳は、サイコキネッシスの光を破り、

勇気の拳を砕いた。


「く!」

顔をしかめた勇気にできた隙を、ユウヤは見逃さなかった。

膝を、勇気の腹に叩き込んだのだ。


「うぐう!」

跳ね上がる勇気の体を、下半身を捻ったユウヤの裏拳がふっ飛ばす。

まるで、人形のように空中を飛んでいく勇気。

「ハハハ!」

ユウヤは笑い、

「僕達はこの力で、逆らう勢力を、皆殺しにしてきた。考えごらん!肉体的に劣る黄色人種の僕達が、どうして未来の支配者になれたと、思うんだい?」
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