出会う確率の方程式
「ば、馬鹿な!あり得ない」

思い切り力を込めても、ビクともしない自らの拳を見て、

ユウヤは絶句した。



「少し考えていた…」

勇気は、あたしに囁くように言った。

「俺は…ミュータントの未来だけでなく、人間の未来にも、関係していたんだなと」


「勇気くん…」

後ろから、あたしの肩に片手を置く勇気に振り向いた。

「本当は…君には、見せたくないんだけどね」

勇気は、悲しげに微笑んだ。
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