出会う確率の方程式
「心配しないで、大丈夫」

勇気はあたしの髪を撫でながら、空を見上げた。


「あいつも、言ってただろ…。未来で会えるって」


メグが生まれるのは、まだ五百年くらい…未来の話だからだ。



「ところで、質問があるんだけど」

突然、勇気は振り向くと、体育館裏の奥に話しかけた。

「俺は、この後…どうなる?未来の仲間達は、俺に教えてくれなかったからさ」

勇気の質問に、体育館の側面に身を潜めていた…

太田が姿を現した。

バレていると思ってなかったから、少し顔を赤らめた太田は咳払いをした後、こたえた。

「記録には、残っていないわ。未来に帰ったという記述もなかったし….。ただ…この学校は、今月でなくなったとは、記録に残っているけど」

太田の言葉に、勇気ははっとすると…腕を押さえた。
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