出会う確率の方程式
7時15分。

ただうるさいだけの機械音が、そう告げていた。

あたしははっとすると、慌てて立ち上がった。

そして、パジャマを脱いだ。

「目覚まし…もう少しかわいいのにしょうかな…。女の子ぽくないし」

大音量が売りの黒く武骨な感じの目覚まし時計。

確かに、女の子ぽくない。

昨日のメグの言葉を気にしている。

白と大きな水色のリボンが印象的な制服を掴むと、あたしは女子高生に変わる。

そう…女子高生という存在に。
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