出会う確率の方程式
空を上がっていくあたし達のスピードは加速し、一気に大気圏を突破した。


摩擦熱で燃えていた球体も、もとに戻った。

空気の層から、宇宙へ…あたし達は飛び出した。

「えええ!」

上も下も右も左もない…宇宙空間を飛んでいく2人。

「心配しないで」

勇気に抱かれて、あたしは宇宙を飛んでいた。

「すぐに、着くから」


「ど、どこにいくのよ!」

パニクるあたしの頭を撫でながら、

勇気はさらっと言った。



「月」
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