出会う確率の方程式
「つ、月!?」

「ああ…俺達の居場所だ」

「ええ!」

あの月ですか!?

あたしは、目を丸くした。

確かに顔を上げると、もう月が近付いてくる。


地球の方が、遠いくらいだ。

(お母さん…ごめんなさい。娘は、月に嫁ぎます)

さすがに、月は携帯…圏外だろうなあ〜。

月対応なんて聞いたことがないし、

パニクってるあたしの頭は、訳がわからんことを考えてしまう。


そんなあたしに、勇気は笑いかけた。


「昔…ミュータントは一時期、月に住んでたのを思いだしたのさ。だから、月に住むことを決めたんだけど…酸素がなくって、苦労したよ」

勇気は、思いだし笑いをした。

「だから、酸素発生装置やなんやらを、未来から送って貰ったんだ」
< 274 / 290 >

この作品をシェア

pagetop