出会う確率の方程式
「まあ…いいじゃない。本当の事なんだから」

思わず、口に出してしまった。

「なんですって!睦美。あんた、あたしをそんな風に思っていたのね!ひ、ひどい」

少し芝居がかっているメグ。

「そんな風じゃなくて、その通りでしょ」

「て、てめえ」

メグは、あたしの首を絞めにかかる。

「ち、ちょっと、やめてよね」

2人の笑い声が、教室に響いた。

メグとじゃれあう内に、いつのまにか先程の嫌な予感を忘れてしまった。
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