出会う確率の方程式
お金を払うと、コンビニを出て、

学校の中庭にあるテラスもどきのスペースに一目散に向かい、ベンチに腰かけた。

さっさと食べようと、サンドイッチに手をつけ…何となく、ふっとあたしは前を見た。

道を挟んだ向こう側に、町子達3人が座っていた。

何か楽しそうに、談笑している。

訝しげにその様子を見ていると、3人のうち1人があたしに気づいた。

確か…サッカー部のマネージャーだ。名前は、北村。

3人の会話が止まり、町子もこちらを見た。

あたしはサンドイッチを置くと、軽く頭を下げた。

町子も頭を下げた。

だけど、口元が少し笑っているように見えた。

「?」

あたしが少し眉を寄せると、3人は席を立ち、中庭から消えていった。

なんだか、感じが悪い。

3人の姿が見えなくなると、あたしはサンドイッチではなく、別のパンをを掴み、口に運んだ。

そして、勘が外れたことに肩を落としたのであった。
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