出会う確率の方程式
と、自分が書いた話を思い出した。



(認めたくないものだな…)

ベッドの中で、煙草を吸う金髪の男。

横には、仮面が置いてある。

(若さ故の過ちを)

その男に、腕枕される茶髪の男の子。

(見えるよ。見えるよ。ラXア)

男の子の瞳が輝く。

金髪の男は、男の子の髪をかきあげ、

(これが…ニュータイプかあ…)



「違う!」

あたしは、頭の中の妄想をかき消した。

今のは、部長が書いた…【赤い夜】の一場面じゃないか。

その講演を見た時、思わず演劇部を辞めたくなったものだ。
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