おさななじみ。


むなしさだけが残った教室…

だれも声をかけようとしない。

みんなが、私を居ない存在として見ている。


『なんなん!』
小声でいった。

私にはだれも関わってくれない。ちょっとすると、

『おはよー!』

と、愛しい声がした。陽向だ。

陽向に助けてもらおうと思ったが、よく考えて、やめた。


1人のまま四時間、授業を受けた。
相変わらず、愛娘、羅紫、奈美は私を無視している。


次はお弁当だ。1人かぁとお弁当を出そうとすると、

『蘭奈ぁ!おいでよ』

と、陽向に呼ばれたので行った。
陽向逹のグループは、男子数名に、綺奈((アヤナ))という、唯一の女子がいた。


『ぢゃ混ぜてもらいます☆』

と、綺奈の隣に座った。

『綺奈ちゃん?だったよね?』

『綺奈でいいよ☆蘭奈って呼んでもいい?』

『うん!』

綺奈とは気が合うみたい。


その日をきっかけに、私と綺奈は、親友のようにすごく仲良くなっていた。


移動教室も一緒だし、お弁当も一緒だった。
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