[短編]平行線

未亜…このあと私にどーしろって


言うんだ!?


「…すいません。私、用事


思い出したので…帰りますね。」


私はそう言って立ち上がった。


「え?加奈ちゃんも帰るの?」


「はい。じゃ、さようなら。」


…フゥ…なんか今日１日最悪だったな。


…タッ…


誰かが追いかけてくる音が聞こえた。


「…加奈ちゃん!」


「え?光樹さん?どうしたんですか?」


「…加奈ちゃん、隆のこと、


好きだろ?」


「え…」


「加奈ちゃん、隆のこと、ずっと


見てたから。隆に妹なんか…


いなかったはずなんだけど…


もしかして、血、繋がってない?」


なんで…この人…わかったんだろ…


「…光樹さんの言ってる通りです…」


「…話ぐらい、聞いてあげるよ?


辛かったでしょ?」