桃色ドクター
第12章~秘密の診療~
翌日。
晴れ渡る青空を見上げながら歩く。
病院に行くほどでもない痛みだが、私は瀬名整形外科へと向かった。
受付の綺麗な若い女性。
最初に来た時は、この人も瀬名先生と関係があるんじゃないか、なんて勘ぐってしまった。
わざとらしく腰を押さえて、待合室の目立たない場所へ座る。
「平野さん、お入りください」
医者の声で私を呼ぶ。
ドキドキする。
こうして病院で、瀬名先生と会うのは久しぶりだった。
両思いになってからは初めて。
どんな顔をすればいいのかわからない。
ガラガラ