桃色ドクター
甘いよ。
仁ノ介。
仁ノ介のキスも、仁ノ介の愛の言葉も……
もう全部が甘すぎて、私、今度こそ溶けちゃうよ。
「香織が俺の最後の女性だ」
耳元で聞こえる仁ノ介の声は、子供の頃母が歌ってくれた子守唄のように私を幸せにする。
気持ちいいとか、興奮するとか……そういうのを超えて、ひとつになるって感じ。
肌が合うってこういうことなのかな。
私のお腹に仁ノ介の肌が触れると、体も心もふわぁって宙に浮くような。
ひとつになるってこういうことなんだ。
仁ノ介と私は、前世から結ばれる運命だったような気がする。
もう、この人としか……