桃色ドクター
「水、もったいないよ」
「ふふふ」
キスをしながら、泡のついた手を洗い流し、水を止める。
「疲れたから、マッサージしてくれる?」
またお得意の甘い声を出す仁ノ介。
「いいよ」
時々甘える仁ノ介が、母性本能をくすぐるんだよね。
普段は立派な医者なのに。
ベッドにうつぶせになる仁ノ介の上に乗り、肩をもむ。
硬くなった肩に力を込めて……
「ちょっとぉ!!」
1分も経っていないのに。
仁ノ介と私は場所を入れ替わっていた。