桃色ドクター



「水、もったいないよ」



「ふふふ」




キスをしながら、泡のついた手を洗い流し、水を止める。



「疲れたから、マッサージしてくれる?」



またお得意の甘い声を出す仁ノ介。



「いいよ」


時々甘える仁ノ介が、母性本能をくすぐるんだよね。


普段は立派な医者なのに。



ベッドにうつぶせになる仁ノ介の上に乗り、肩をもむ。


硬くなった肩に力を込めて……



「ちょっとぉ!!」



1分も経っていないのに。



仁ノ介と私は場所を入れ替わっていた。






< 239 / 247 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop