桃色ドクター
「助けてぇ~~!!雅也!!」
午前6時の静かな町に響く声。
しかも、今日は3連休明けの火曜日。
寝起きの悪い雅也は、私の5度目のSOSにやっと気付く。
雅也っていうのは、私の彼氏であり、この家で一緒に暮らす相棒。
もう付き合って3年近くになるが、結婚の「け」の字すら出ない関係。
私の両親からの「結婚はまだか」の圧力にも負けず、雅也はその話題を避け続ける。
ある意味、尊敬しちゃうくらいのマイペースのB型男。
「なんだよ、気持ち悪い声出して…近所迷惑だろ!」
低血圧の雅也は、午前中の機嫌は最悪で…
しかも、目覚ましがなる30分も前に起こされたもんだから、相当不機嫌。
「雅也…ぎっくり腰かも。動けない」