桃色ドクター
第4章~短い恋~
瀬名先生のケータイ番号を登録しようと思ったけれど、やっぱりだめだと思った。
結婚している人をこれ以上好きになってはいけない。
自分の為に、自分の幸せの為に・・・ブレーキをかけなきゃ。
女性に慣れているだけだ。
私を特別扱いしているわけではない。
だって、結婚してるんだから・・・
特別に思ってくれていても、どうにもならない。
電話をした翌々日に、私は病院へ行った。
瀬名先生に会いに・・・
心の中で決めていた。
最後にしようと。
最後に、あの爽やかな笑顔と甘い声に酔いしれたい。
また『恋』ができた自分に、ごほうびだ。
次の恋は、まだまだ先になるかも知れない。
それまで、瀬名先生の笑顔をお守りにさせてください。