桃色ドクター


今日限りこの病院には来ない。

決めた。


これ以上、この先生の甘い罠にハマっていくとおかしくなる。



「私があげなくても奥さんや患者さんにいっぱいもらえるでしょ?」


「まぁね。全て義理ですが」



ため息をついた瀬名先生は、私の腰の一番痛かった場所に触れた。


「奥さんからは本命でしょ?」


私の質問を、見事に無視して瀬名先生は微笑む。


「ここ、もう痛くない?でも、無理はだめですよ。腰を使うスポーツはしばらく禁止です」



別に普通のことを言っただけなのに、瀬名先生が言うとなんだかエッチだ。

腰を使うスポーツって・・・例えば何?


「先生、エッチです」



「あははははは。平野さんこそ、エッチです。まぁ、SEX禁止とは言いませんが、激しく動くことは禁じます」



瀬名先生ったら・・・

どうして、そんなに爽やかなの?


最後にすると決めたのに新しい瀬名先生の一面を見て、また好きになっていた。




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