消えるよ
貰った名刺をポケットに突っ込んだ。

待っていた電車のアナウンスが流れる。

改札を抜け、ホームに行く。

来た電車に乗り、何と無く窓を見ていたら、
さっき車で去ったはずのオジサンが、こっちを見ていた。

目が合うと、手をふって笑顔をくれた。

オジサンの口元が動いていた。

何かを言っている。

でも、そう気付いた時には電車は発車していた。

気になった。
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