幸せでした・・・
「そんなこと・・・分かってるよ・・・。だから・・。」


そういうと説はポケットの中に手を入れた。


そして取り出したのは・・・カッター・・・。


カチ   カチ


説が自分の腕にカッターをあてながら話す。


「なぁ・・・舞。付き合ってくれないと・・・オレ死ぬよ?」


あたしはね・・・この行動には怒れたんだ。


無神経な行動に・・・。


「なんでそこまでして付き合いたいの?」


「スキだから。」


「・・・説・・・死ぬなんて簡単に言わないでよ!!!

説は今・・・死ぬこともできるしずっと生きる事だってできる。

未来があるんだから!!!

あたしは未来なんてない。

それでも生きたいの!!!

あたしの気持ちになってよ・・・・。

生きたいのに・・・生きられない。

つらいよ。

でもつらいけどあたしは最後まで笑おうと思ってる。

説も・・・命を大切にしてよ。

命の重さわかってよ。


あたしにとって羨ましいんだから。

生きる事が。」


「舞・・・。」


そう言うと説が泣き出した。
< 89 / 116 >

この作品をシェア

pagetop