幸せのマイルール

「はぁ…、ありがとう芳ちゃん。」

あたしあのワンシーンで相当疲れたし。


「いいのよ、それより気をつけてね。稲穂コウスケはしつこいって噂だから。」


「やっぱりそうなんだ～。まぁ、あたしは何されてもオチないけど。」

「あんたって子は…。」


あ、因みに今喋ってんのはあたしのマネージャー

芳ちゃん。


結構有能で、あたしの数少ない理解者の一人。

「てか明日はかなえと遊びたいんだけど…。」

「ええ、明日はオフだから平気よ。」


…まじか。

あたしもまだまだ暇じゃん？


「もうそろそろ仕事の量増やしたい。」

「え！？今でさえ忙しいじゃない。」


違う、アイツはもっと凄かった…。

「このままじゃいつまでたっても二流のまんまだし。」


「はぁ…、稔（みのり）君と比べるのはいいけど、気にし過ぎたら駄目よ？」

「稔は関係ないし。」


あたしは嘘をつく。

…だって図星とかダサいし。

「千歳はほんとに頑固ね、じゃあ…少しだけ仕事増やすわよ。」


「うん！」