シークレット




ぽたっ…

ザ―――‥


さっきまで
あんなに晴れていたのに‥

天気予報でも一日中晴れって…



でも‥
雨は好き…

哀しみに染まれるから‥


雨は激しく、私の肌を打つ。

雨の中、
ベンチに座っている私は生きているのか
死んでいるのかもわからない…





…―タッタッタッ


「雫!!」

「梓っどうしたの?
 すぐ帰るからいいって言ったのに」


走ってきたのか
大きく息を乱している。



             
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