シークレット
それから
1ヶ月ほど経ち、
私は梓に告白した。
あの私たちが初めて言葉を交わした、
ホストクラブの前で―…
緊張して指定した時間の
一時間前に来てしまった。
「せっかくだから
何かプレゼント買お♪」
ホストクラブを少し離れ、
黒が中心の時計店に来た。
何故黒が中心の店に来たのか?
それは前、
梓が黒いiPodを買ったから。
単純に黒が好きなのかな~って。
―…カチカチカチ
カチッ―‥
店全体の時計の針が
一つもズレることなくトキが重なり合う。